Jacket Design:VAVA(@vavajun)
~テクノロジーが織り成すtechnoplanetの魔法~
RAPiD MODEから2年、音ゲーデビューを経て新規ゲストも迎えてさらに加速したtechnoplanetサウンド!おなじみ底抜けのアゲアゲチューンから泣ける曲にクールな技巧系まで!今回もヴァリエーション豊富に取り揃えましたよ14曲!
2016.10.30 Release
【収録曲】
01.Magic
02.Tepic Tepoch
03.Pierrot
04.Wild Card
05.Terminal City
06.Edge
07.Distant Star Cruise
08.My Favorite Pastime
09.A Secret of the Asterism
10.憧憬
11.Log
12.Monument
13.EVERBLUE 2016
14.Actuellement
(ノ≧ڡ≦)
以下、全曲の解説です!よろしければ試聴しながらお読みください!
All composed, arranged, mixed and mastered by s.h
01.Magic
Chorus:chamo
アルバムタイトル曲でありオープニングとなる楽曲。「充分に発達した科学技術は、魔法と見分けが付かない。」SF作家アーサー・C・クラークの定義した三法則の3つ目。technoplanetの音楽はライブ演奏の再現ではなく、絵画のように緻密に作りこまれた「録音芸術」という側面が強いです。無限の編集能力を持つ現行のテクノロジーを利用して本来想像上でしか成し得なかった音楽を作り出すこと。それが「technoplanetの魔法」。そんな想いを込めてこのタイトルをつけました。
02.Tepic Tepoch
Vocal & Lyrics:chamo / Guitar:たきし
ハイテンション、ハイスピード、超展開。technoplanetのアイデンティティ、代表曲であるWarp Flyer、Warp Flyer2に連なる後継曲として制作しました。ただし今回は正当後継曲ではありません。従来のtehnoplanetサウンドにバンドサウンド成分と女性ボーカルを組み合わせ、別のラインでの先進的な音楽を目指しました。歌詞のテーマも「未知の世界への憧れ」から「未来の世界への憧れ」へ。”Tepic Tepoch”という曲名はボーカルのchamoが考えてくれたのですが、”epic”と”epoch”に”T”を加えた造語です。そして”T”は”Technology”であり、すなわち魔法なのです!
03.Pierrot
Vocal & Lyrics:やみん
ギターのたきしくんに「やみんボーカル曲を作っておくれよ」と熱~くお願いされたのがきっかけで制作しました。彼女が一番の才能を発揮するのはやはり”電波”だと!BPM228の高速スウィングで底抜けに明るいポップソングを制作しました。明るい曲調ですが「笑われることでしか愛されない道化師の悲しみ。でも、それを前向きに受け入れて、それを幸せと捉えて生きよう。」と、こんな風に少し切ない歌詞を歌っています。このテーマでの作詞オーダーはまるで彼女への当て付けのように思われるかもしれませんが、これは紛れも無く僕自身のおはなしです。
04.Wild Card
Guitar Solo:岡聡志
シンプルなハウスのリズムに各楽器のテクニカルなアドリブソロを連ねる構成の楽曲です。キーボーディストであり、ジャズ、フュージョンを通ってきた自分ならではの、他の電子音楽を作るクリエイターには真似できないような楽曲を作ろうと思いました。Wild Cardとはトランプにおいてどんなカードにも成り変わってしまうジョーカーのことです。今回のアルバム収録バージョンではゲストギタリストにG.O.D. アトリエシネマ等で活躍する岡聡志さんを迎えました。彼ほどの実力者がtechnoplanetに参加だなんて正直役不足に思えるのですが……、快く引き受けてくださって本当に感謝です。彼の知的で洗練された素晴らしいプレイを是非ともご堪能ください。
05.Terminal City
エレクトロハウスを更に複雑化させたコンプレクストロというジャンルの楽曲です。多くの音色の素早い連続によって紡がれるキレッキレのサウンド。電子音楽、打ち込み音楽の技術的な面を突き詰めていくと行き着く世界の一つなんじゃないかなと思います。そして僕も勿論クリエイターとして技術を突き詰めていきたいという思いはあって、それに本気でチャレンジしてみました。本流のかっこよさとtechnoplanetのアイデンティティを融合させた独自のコンプレクストロをお楽しみください。曲名の元ネタは僕の大好きなSF作品から。
06.Edge
こちらはエレクトロハウスに分類される楽曲になるかと思います。それでもスラップベースやディストーションギターとこのジャンルでは奇を衒った音色を織り交ぜました。ポップでかわいいイメージの強いtechnoplanetかもしれませんが、こういったハードで硬派でかっこいい楽曲だってありますよ!ということで。実はアルバム収録曲の中で一番最初に出来た曲です。(ハード路線に転向したかったんですね笑)
07.Distant Star Cruise
Vocal:NORA / Lyrics:Hdklab / Guitar:たきし
男性ボーカル曲です!かっこいい男性ボーカル楽曲を作りたかったんです!女性ボーカルはすぐ見つかるし、向こうからも結構声をかけてくれるんですよ。でも電子音楽に男性ボーカルっていないんです。だから一生懸命探してこちらから歌唱オファーをしました。快く引き受けてくれたNORA先生には本当に感謝です。といいつつ電子音楽っぽくない曲が出来上がりましたw でも個人的には本当に大好きな曲です。だからMVにもなったんです。アルバム収録バージョンではちょいちょいっとミックスを洗練させてますので微妙な違いを楽しんで頂ければ!
08.My Favorite Pastime
Guitar:たきし
以前やみんさんのライブに参加させて頂いたことがあって。そこでギタリストのたきしくんと初めて一緒にセッションをしました。そのときの彼のアコースティックギターのプレイがすごく良くて、それを活かした楽曲を作りたいってずっと思っていたんです。My Favorite Pastimeは「暇な時、こんなことして遊んでますよ」みたいな意味です。そんな風に気軽に演奏を楽しんでいるようなイージーな楽曲です。(でもたきしくんはレコーディングに非常に苦しんでいました…w)
09.A Secret of the Asterism
エレピと弦の綺麗で感動的で泣ける曲。僕の劇伴作家への憧れを込めた楽曲です。いつかお仕事でこういう楽曲を作ってみたいなぁ…。A Secret of the Asterismは星座の秘密:2人だけが知る秘密の星座で、どんなに離れていても2人だけが共有できるもの、暗号であり合言葉。というイメージです。
10.憧憬
Vocal:chamo / Lyrics:s.h / Low Whistle & Tin Whistle:櫟
「しょうけい」と読みます。ウーリッツァーというエレピと、ローホイッスルという笛と、デジタル一眼レフカメラの音をサンプリングした素材を組み合わせて、ゆったりしたエレクトロニカを作りました。生きるとか、死ぬとか、世界平和とか、昔やらかした失敗とか、好きなあの子のこととか、将来への不安だとか、いくら考えたって答えの出ないとりとめもないこと。”そんなことに時間を費やすなんて無益で、不安でも前へ進むしかないんだって”、そんなことわかっているんだけど、ついつい足を止めて考えこんでしまうよね…。そんな歌です。度々そんな気持ちになります。珍しく自分で詞を書いています。ボーカルはchamo、笛は櫟さんにお願いしました。
11.Log
もとは映像、CG、ゲーム、イラストの大型イベント『industory 2016』OP映像用の楽曲として制作したものをフルバージョンにアレンジしました。十八番のピアノのカットアップと高速ブレイクビーツ、更にコンプレクストロ的なアレンジをブレンドして。そうしたら音ゲーのボス曲みたいなかっこいい曲に仕上がりました。
12.Monument
Vocal & Lyrics:雲井木乃香
御存知の通り今年1月にKONAMIの音楽ゲームMUSECAにtechnoplanetの楽曲”Redshift”が収録されました。このRedshiftを是非ともアルバムにも収録したいなぁと思っていたのですが、権利・契約関係的に難しく、なんならRedshiftよりかっこいい曲を作っちゃえばいい!というシンプルな発想で制作したのがこの曲です。ピアノと弦を主軸に、疾走感と哀愁感、ドラマティックな楽曲を目指しました。ボーカルの雲井木乃香さんは顔に似合わずめちゃくちゃかっこいい歌声を持っていますのでそこも聴きどころです!
13.EVERBLUE 2016
僕が2009年に制作したトランス楽曲をカバーしました。改めて原曲を聴いた時、今のように複雑なことをしようとはせず、メロディもシンプルでとにかく気持ちよさを目指した曲で。こういう曲が好きな人って今も結構いるんじゃないかな?と思いカバーすることにしました。未知の世界と浮遊感!イマジネーションワールド!トランスってやっぱいいですよね!当時Out Of The Blueみたいな曲名をつけたくて、似たようなイメージでかっこいい曲名を考えたんですよね。
14.Actullement
Vocal & Lyrics:森山優
90年台~2000年初期あたりのトランスポップ的な楽曲です。昔ながらの手法で作ろうと思って、ドラムやFX以外の音色は全てハードウェアシンセ(V-Synth GT)で作りました。過去の自分が好きだったもの。過去の自分が憧れていたもの。時がたってそれらは形を変えてしまったように思うけど、今の自分を形成する根っことして今でもしっかり残っている。そんなコンセプトの楽曲をラストに据えました。technoplanetの処女作、Welcome to technoplanetのフレーズも盛り込まれています。そんな僕の想いに応えて書いてくれた森山優さんの歌詞がとても素敵です。「振り向いた先の 小さな僕らへ 思い描いたカタチに まっすぐに駆け出して」